17年ぶり、小学生以来。えんぴつを買った。
『京大式DEEP THINKING 最高の思考力』という、いかにも胡散臭いタイトルの本を買った。
本屋で見かけて「嘘くさっ」と思いながらもパラパラ読み流すと、
異様なアツさで、
えんぴつのすばらしさ
について言及してる。
「あれっ...このスタンスは尖ってるぞ。おもしろい。てかこの内容ならタイトルもっと捻っても良いんじゃ...『世間は知らない!究極のえんぴつ思考法 ~えんぴつの眠れる可能性~』的なのはどうだろう...いや、売れねえ。文具オタクしか買わないか...。」
なんて思いながら著者のプロフィールを読むと、
不便益(不便だからこそ得られる益や豊かさ)
について研究をしている京大の教授らしい。あーなんかもう好き。
二ヶ月くらい前に、
遊びに対して「あまりにも真面目になりすぎた」「誰がどうみても意味がないことにこそ、楽しさは存在する」「自分だけが楽しめば良い」的な思想をもっている、文化史家ヨハン・ホイジンガの代表作『ホモ・ルーデンス』という本の解説動画(アバタローさんのファンです)見た。
そのときに、
「他人にとって意味がないことの方が、自分にとって価値あるんじゃないのか。あれどういうことだ。いやそうだ。きっとそうだ。周りと比較しなくなるし。」
的なことを考えたのを思い出す。
そして、
「えんぴつか...いやぁ、だるいな。まず削らないと使えないし。消しゴムなんてもう持ってないわ。あっ、鉛筆削りもないとダメじゃん。これが不便か。いや、これこそ不便だ。何かある。ありだな、よし買おう。やったるぞ。」
....
えんぴつ、消しゴム、鉛筆削り、買いました(全部で600円くらい)。本屋で一緒に。
ここ半年は、iPad × Apple Pencilというテクノロジーの極み、不便益の対極にあるようなスタイルでノートを取っていたけど、なーんか物足りない感じがしていた。ここいらで、えんぴつという不便のスパイスを入れてみよう。
京大式なんちゃらは、もう読まなくても良いかも。僕の生活に「えんぴつ」という原始的であり、かつ新鮮な世界を届けてくれた。
それだけでもう大満足。ありがとう京大教授。
明日からえんぴつ試します。感想もまたブログに書こうかな。
あー早く鉛筆削りたくなってきた。